外壁塗装業者を選ぶ際のポイントとは?悪徳業者の特徴も紹介
外壁塗装をお願いしたいけれど、どの業者へ依頼すれば良いかがわからないという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、外壁塗装業者を選ぶ際のポイントや、探し方をご紹介します。また、悪質業者の特徴についてもご紹介しているので、外壁塗装をご検討中の方はぜひご参考ください。
外壁塗装の依頼先
外壁塗装の依頼先は、主に大手ハウスメーカー、総合リフォーム業者、工務店、地域に根付いた塗装専門業者の4つが挙げられます。
それぞれの、特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
大手ハウスメーカー
大手ハウスメーカーは、住宅の設計や建築を行う大企業で、全国規模の営業基盤を持っている業態です。テレビCMや新聞広告などで積極的なプロモーションを展開するため、高い知名度を持っています。そのため、質の高い外壁塗装の仕事を期待できるでしょう。
施工後の長期保証制度やハウスメーカー独自のアフターケア体制もあるため、外壁塗装に詳しくない方でも安心して依頼ができます。
ただし、多くのハウスメーカーは実際の作業を下請けの専門業者に任せている傾向があります。
また、施工費用はハウスメーカー自身が受け取る中間手数料と下請け専門業者の作業料の両方がかかるため、費用は比較的高くなります。
総合リフォーム業者
総合リフォーム業者に依頼することも候補に挙げられます。
業者のなかには、外壁塗装業者から転換した業者も含まれています。そのため、専門業者と同等の品質の作業が期待できる場合もあります。
ただし、中には外壁塗装に関する知識が浅く、専門業者に劣る場合もあります。そのため、そのリフォーム業者が得意とする分野や、施工実績などを事前によく確認しましょう。
工務店
工務店は、ハウスメーカーよりも営業基盤が狭い分、細やかなプランニングが期待できます。また、予算に関する相談も柔軟に対応してくれることが多いのが特徴です。
ただし、大抵が少人数で運営されていることから、専門的な工事を行えるスタッフの人数も限られています。そのため工程ごとに社外へ下請け依頼をしているケースもあり、注意が必要です。
また、工務店に対する中間手数料が見積価格に上乗せされる場合もあり、その分コストがかさむ可能性があります。
地域に根付いた塗装専門業者
塗装専門業者は、地域に密着した営業活動が特徴的です。塗装指導員や一級塗装技能士など、専門的な知識や技術を持つ職人が在籍していることが多く、質の高い作業が期待できるでしょう。
また、塗装作業は自社の職人が担当するため、中間手数料が発生せず、外注業者を利用するよりもコストを抑えられます。
しかし一部では、詐欺行為やクオリティの低い作業を行う悪質業者も存在しています。そのため、信頼性を確認することが重要です。口コミや評判などを調べたり、過去の施工実績を確認したりして、信頼できる業者かどうかを見極めましょう。
外壁塗装の悪質業者の特徴とは
次に、外壁塗装の悪質業者の具体的な特徴例を6つご紹介します。
一つでも当てはまる場合は、そのほかにも当てはまる特徴がないかしっかりと確認したり、他の業者と比較したりすることをおすすめします。
特徴①不安をあおるような言葉をかける
まずは、不安をあおるような言葉を使うことです。
これは、顧客の不安や心配を利用して契約を促す目的で行われる手法です。
悪質業者は、建物の劣化や問題点を誇張し、それを解決するために緊急な外壁塗装が必要であるかのように主張します。虚偽の情報や恐怖心を煽る言葉を使って、顧客を不安に陥れ、早急な契約を迫ろうとします。
この手法は、信頼性のない業者であることを示す典型的なサインです。
特徴②契約を急かす
悪質な外壁塗装業者は、契約を急かす傾向もあります。
これは時間的な制約やお得なキャンペーンなどを引き合いに出し、なるべく早く契約を結ばせようとする手法です。
信頼できる業者であれば、顧客の悩みや要望を理解し、適切なアドバイスを提供するため、決して急かすことはありません。
複数の見積もりや情報を比較して、焦らず納得のいく契約を結びましょう。
特徴③外壁塗料の耐用年数が長い
外壁塗料の耐用年数を誇大に表示することも、悪質な外壁塗装業者の特徴のひとつです。
通常、業者は顧客に長期間の耐久性をアピールして、安価な価格での契約を促します。悪質業者の場合、そのアピールが誇大になります。一時的には見た目が良く見えるかもしれませんが、数年間で塗料の劣化や剥がれが始まり、再度の塗装が必要になる場合もあります。
信頼できる業者は、正確な耐用年数を提示し、品質の高い塗料と適切な施工技術で長期間の耐久性を保証します。
関連記事:20年を超えたら寿命?塗料ごとに外壁塗装の耐用年数を紹介
特徴④大幅な値下げを行う
大幅な値下げを行うことも特徴として挙げられます。悪質業者はたびたび顧客に対し、通常よりも格安な価格での契約を持ちかけます。この手法は、顧客の買い物欲を刺激し、安く外壁塗装を施すことに魅力を感じさせるものです。
しかし、実際には低品質な塗料や不十分な施工技術を用いており、結果的に外壁の劣化や剥がれが早く進む可能性があります。
信頼できる業者は、適正な価格で高品質な塗料と丁寧な施工を提供し、耐久性と見た目の美しさを保証します。顧客は安価な値段に惑わされず、業者の信頼性と実績を確認しましょう。
特徴⑤先払いを要求する
先払いを要求するというのも、外壁塗装の悪質業者の典型的な特徴のひとつです。
悪質業者は契約を結ぶ前に全額の前払いを要求することがあります。これは、顧客にとってリスクの高い状況を作り出し、業者が契約を達成する前に逃げる可能性を生んでしまいます。また、一部の業者は契約内容に曖昧な点を残し、施工不良が発生した場合でも責任を放棄するといった例もあります。
信頼できる業者は、適切な段階での支払いを要求し、契約が完了した後に残りの金額を支払う方法を提案します。要求される前払いの金額が不合理に高い場合や、契約内容が不安定な場合は業者の信頼性に疑問を抱くべきです。
特徴⑥足場0円をアピールしている
「足場0円」をアピールする業者にも注意しましょう。実際には顧客に追加費用が請求される可能性があり、信頼性の低い手法です。悪質業者は、見積り段階では足場の費用を含まないような見積りを提示し、契約後になって追加料金を要求することがあります。
また、安価な足場を使用し、安全性におけるリスクも考えられるでしょう。
信頼できる業者は、明確な見積りを提供し、足場費用を適切に計算し、安全性を確保するために適切な足場を利用します。
関連記事:アパートの外壁塗装にかかる費用とは?工事のタイミングも紹介
関連記事:外壁塗装の足場の費用相場はいくらなのか?注意点も解説
外壁塗装業者に依頼する前に知っておきたいこと
外壁塗装業者に依頼する前に知っておきたいこととして、どんなポイントが挙げられるでしょうか。
ここでは、外壁塗装依頼のタイミング、塗装にかかる期間と費用相場、塗料の種類について解説していきます。
外壁塗装を依頼するタイミング
まず重要なのは、外壁塗装を依頼するタイミングです。
一般的に、外壁塗装は10年から15年ごとに行う必要がありますが、状況によって異なります。建物の年数や外壁の状態、塗装の劣化具合などを考慮して判断することが重要です。
外壁の色褪せ、ひび割れ、剥がれなどがある場合は、塗装が必要なサインとなるでしょう。また、外壁にカビや藻が発生している場合も早めの塗装が必要です。
ただし、外壁が新しくて劣化の兆候がない場合は、まだ塗装をする必要はありません。定期的なメンテナンスや点検を通じて外壁の状態を把握し、塗装の必要性を判断することが大切です。
関連記事:外壁塗装工事に最適な時期とは?季節別の利点欠点も紹介
外装塗装にかかる期間
外装塗装にかかる期間は、建物の大きさや複雑さ、塗装する面積などによって期間は変動します。一般的な中小規模の住宅の場合、外装塗装には1〜2週間程度の時間がかかります。
塗料の種類や気候の影響も重要な要素で、湿度や温度が高い季節には塗料の乾燥に時間がかかることもあります。
また、必要に応じて既存の塗料の剥離作業や、下地処理にも時間を要する場合があります。塗装期間には事前にしっかりと打ち合わせを行い、業者との間でスケジュールを確定しておきましょう。
外壁塗装の費用の相場
外壁塗装の費用も、さまざまな要素によって左右されます。具体的には、塗装する面積や塗る色、使用する塗料の種類、建物の高さや形状などが費用に影響を与えます。
また、外壁の状態や必要な下地処理の内容によっても費用が異なります。
一般的な相場としては、中規模の住宅の場合、30万円から50万円程度とされていますが、これはあくまで目安です。正確な見積もりを得るためには、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することが重要です。
また、安い見積もりが出された場合には、その業者の信頼性や施工品質にも注意しましょう。
外壁塗装の塗料
最後に、外壁塗装に使われる塗料の種類です。
塗料にはいくつかの種類があるので、一覧でご紹介していきます。
- アクリル樹脂系塗料:重ね塗りしやすかったり下塗りが不要であったりする反面、紫外線に弱くひび割れが生じやすい。耐用年数は5~7年。費用相場は1,500~1,800円/㎡。
- ウレタン樹脂系塗料:弾性・密着性・防水性・耐水性に優れており小さなひび割れを埋めるのに適している。耐用年数は8~10年。費用相場は1,800~2,200円/㎡。
- シリコン樹脂系塗料:上質な塗料かつ汚れにくくコスパが良い。耐用年数は10〜15年。費用相場は2,500〜3,200円/㎡。
- フッ素樹脂系塗料:耐候性・耐熱性・耐水性に優れており色褪せや劣化に強い。耐用年数は15〜20年。費用相場は4,000〜4,500円/㎡。
- セラミック塗料:石材のような重厚感が特徴。耐用年数は10〜20年。
- 無機塗料:紫外線や雨水に強く劣化しにくい。耐用年数は20年ほど。
- 遮熱塗料:建物の温度上昇を抑える機能を持った塗料。
- 光触媒塗料:汚れにくいうえに汚れを落としやすい。防藻・防カビ効果を持つものも多い。
関連記事:外壁塗装にはどのような種類がある?特徴や選び方も解説
外壁塗装業者を選ぶ際のおすすめポイント
次に、外壁塗装業者を選ぶ際におすすめしたいポイントを見ていきましょう。
それぞれ詳しく解説しているため、これらを踏まえて外壁塗装業者をご検討ください。
ポイント①誠実な対応をしてくれる営業マンがいるか
まずは、誠実な対応をしてくれる営業マンがいるかどうかです。
営業マンの話し方や態度、対応の速さなどに注視してみてください。営業マンの誠実さは、外壁塗装の質にもつながります。
- 連絡がスムーズ
- 現状について写真などを用いてわかりやすく説明してくれる
- 見積内容、補修の方法・工程を詳しく説明してくれる
- 外壁塗装に関する専門知識がある
- 塗料の種類や施工方法について、デメリットにも触れて説明してくれる
これらのポイントを踏まえて見極めてください。
ポイント②豊富な施工実績があるか
クオリティが担保できている塗装業者の多くは、過去の施工実績などをホームページ上で公開していることがほとんどです。
施工実績が豊富であるということは、実際に多くの建物で外壁塗装を行ってきた経験から、問題の予防やトラブルの解決にも期待できます。また、施工実績が多いということは、顧客からの評判・信頼が高い可能性があります。
正式に依頼する前に、施工前と施工後の写真や「お客様の声」を見たり、口コミなどをあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
また、ホームページを用意していない塗装業者に依頼する場合でも、見積もりを依頼するタイミングで問い合わせれば、過去の施工実績を紹介してくれるはずです。
ポイント③資格や許可証を取得しているか
「塗装技能士資格」と「建設業許可証明書」をきちんと取得しているかどうかも、信頼性を見分けるポイントとして重要です。これらは、業者が専門知識を持ち、適切な技術で作業を行えることを示しています。
塗装技能士とは、塗装に関する実技および学科試験に合格した職人だけに与えられる国家資格です。塗装技能士1級を受験するには、7年以上の実務経験が必要です。そのため、試験に合格するには確かな技術と経験値が不可欠です。
建設業許可証明書とは、国土交通大臣または知事によるお墨付きです。
依頼する業者を決定する前に、「塗装技能士の方はいらっしゃるか」「建設許可証明書を持っているか」と聞いてみるとよいでしょう。
ポイント④保証内容やサポート制度はどうか
外壁塗装業者を選ぶ際には、保証内容やサポート制度の有無や内容も確認しましょう。
保証内容は、施工後の品質や耐久性を保証するものであり、長期間にわたって安心して住まいを保つためには欠かせません。業者によって保証内容や期間が異なる場合があるため、必ず確認しましょう。
また、保証内容には塗装工事や材料の保証だけでなく、補修やアフターサービスに関する内容も含まれることがあります。サポート制度については、施工後のトラブルや問題が発生した場合に適切な対応をしてくれるかどうかが重要です。
たとえば、定期的な点検やメンテナンスの提供、追加工事の柔軟な対応などが含まれることがあります。
保証内容やサポート制度は、外壁塗装の長期間の維持を考える上で重要な要素ですので、選択する業者のポリシーや取り組みを確認しましょう。
ポイント⑤適切な見積もりを出してくれるか
業者から見積もりを入手したら、「一式」という言葉を使っていないかどうかを確認しましょう。優良な業者の場合、「一式」という表現は使わずに、詳細内容を明確に記述します。具体的な施工内容や金額が曖昧になっていると、後々追加費用が発生してしまうおそれがあります。
また、見積もりは必ず複数の業者から取得して比較することも重要です。これにより、料金相場や工程の違い、使用する材料や技術の差などを細かく把握できます。
ただし、もっとも安い見積もりに注目するのではなく、それぞれの業者の信頼性や実績、保証内容なども考慮しましょう。
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外壁塗装業者の探し方
最後に、外壁塗装業者の探し方をご紹介します。ここでは、知人に紹介してもらう場合と、インターネットで探す場合の二つに分けて解説します。
それぞれ見比べて、自分に合った方法で探しましょう。
知人に紹介してもらう
まずは、知人に紹介してもらう方法です。知人や友人の経験や口コミは信頼性が高く、実際の施工結果や業者の対応について詳細な情報を得られます。
紹介してもらう際には、その人の意見や体験をしっかりと聞き、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
また、知人による紹介は、プロジェクトの進行やコミュニケーションの面でもメリットがあります。業者との信頼関係が構築しやすく、円滑なコミュニケーションが図れるでしょう。
ただし、紹介してもらった業者について自分自身で調査することも重要です。評判や実績、保証内容などを確認して、自身の要件に合った外壁塗装業者を選ぶようにしてください。
インターネットで探す
インターネットで外壁塗装業者を探すことも、便利で効果的な方法です。
まず、検索エンジンやリフォーム・建築関連のウェブサイトで検索を行い、多くの業者を比較できます。これによって、業者の評価や口コミ、施工例などをチェックできます。
また、業者のウェブサイトを訪問し、プロフィールや実績、サービス内容などの情報を確認しましょう。
とくに、施工例やお客様の声などを参考にすると良いでしょう。複数の業者のウェブサイトを比較して、見積もりのリクエストや無料相談の予約を行いましょう。これによって、業者との直接的なコミュニケーションが可能となり、具体的な要望や予算に応じた提案を受けることができます。
インターネットでの探し方は、多くの情報を得ることができるため、適切な業者の選択に役立ちます。
しかし、情報の信頼性を確かめるためにも、口コミや評価などを総合的に判断することが大切です。
外壁塗装業者を選ぶ前にはタイミング・期間・相場・塗料をチェック
今回は、外壁塗装業者の選び方について解説してきました。
外壁塗装業者を選ぶ際には、重要なポイントとしてタイミング、期間、相場、塗料のチェックがあります。
外壁の塗装は、10年から15年ごとに行うのがベストです。塗装の準備から完了までは、1〜2週間程度の期間を有することもおさえておきましょう。
また、金額の相場もあらかじめ把握しておくことで、トラブルを回避できます。そのためには複数の業者から見積もりを取得し、相場との比較を行うことで適正な価格を判断できます。
最後に、塗料の種類と品質も確認しましょう。塗料の耐久性や施工後の仕上がりなどに大きな影響を与えるため、信頼できる業者を選び、相談しながら進めていきましょう。
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